【 ENEY ENERGY EXCHANGE 】 <br><br>ENEY Brand Director SEIICHIRO SHIMADA  ×  Designer SHURI KIMURA

【 ENEY ENERGY EXCHANGE 】 

ENEY Brand Director SEIICHIRO SHIMADA × Designer SHURI KIMURA

ENEY ブランド・ディレクター/島田成一郎が、二人三脚でENEYのジュエリー・デザインを生み出しているデザイナー/木村 朱里 氏と対談しました。気心の知れた二人が、デザインすることや社会との関わり、そしてエナジーの循環に関して語り合います。

 

 

01|二人が一緒に仕事をしようと決めた理由は?

 

島田:「今一緒に仕事してるのって、もう4年ぐらいですよね。」

木村:「そうですね。元々の自分のスタイルとして、、白紙のキャンバス渡されて“好きに描いて”って言われる方が逆に難しくて。でもジュエリーって“身につける”っていう制限があって、さらにENEYのブランディングとか想いが入って、材料が揃う。その中で、どれだけ自分が遊べるか…そこがずっと楽しくて、ご一緒させてもらっています。」

島田:「まさにそれ。ENEYって“こういうブランド作りたい”が先にあってさ。テーマを投げた時に、その中で自由に、ほんと楽しく“押し込める人”にお願いしたかった。テーマをちゃんと与えた上で、最大限発揮してくれる人。ドンズバだったんですよね。」

木村:「毎回、島田さんが“今こう考えてる”って一言くれると、私、その中で泳ぎやすいというか…。」

島田:「で、結果、ENEYらしさがちゃんと出る。『これENEYだよね』って言われる世界観を作りたかったから、そこを一緒に作れる人だって確信したんですよね。」

 

 

02|「エナジーの循環」を感じるトキ、コトとは?

 

木村:「エナジーの循環って、私にとっては“お客様の毎日”なんですよ。毎日ジュエリーを身につけてる時に、いつもよりちょっとテンションが高まったり、ハッピーになるのはお客様自身なので。だからもう、お客様第一っていう視点が重要で。」

木村:「そのブランドを通して“いい気持ちになれた”って思ったら、また戻ってくるじゃないですか。…それがブランドを続ける上ですごい大事だなって思ってる。」

島田:「それ、すごいですよね。木村さんはちゃんと“ENEYってお客様から見て、こういうブランドだから”っていう視点を持ってくれてる。デザインは勿論だけど、プロの商売人としてお客様を見てる感じがする。」

木村:「私からしたら島田さんも“お客様”なんですよ。島田さんを通して、その先の人の気持ちを想像してモノづくりするというか。」

島田:「ジュエリーって、つけた瞬間に『よし今日も頑張ろう』って思える力がある。その時にエナジーが回り始めるんだと思いますね。」

 



エナジーの循環って、私にとっては“お客様の毎日”なんですよ



03 | 自分にとっての「革新」とは?

 

木村:「最近、“完全に新しいもの”ってなかなか生まれていない気もしていて。いろいろ一周回って、リメイクしている感じが強いですよね。」

島田:「ありますよね。過去の文脈の中で更新していく感じ。」

木村:「だからこそ、革新って“ゼロから作る”ことじゃなくて、制約の中でひとヒネリを加えて、見え方や付け心地を更新していくことだと思ってます。金が高いからって、ただ薄くしていくんじゃなくて、アイディアでボリュームや見せ方、しっくりくる付け心地は守る。そこはデザインでカバーしなきゃって思うんです。デザインで価値を作るみたいな。」

島田:「その“ひとヒネリ”が大事なんですよね。ENEYらしさが出る重要なポイントだと思う。」

木村:「ラボグロウンという新素材が普及したのも革新の一つだと思います。でも一番神経を使っている部分は、その素材にヒネリを加えた新しい提案で“身につけた人の気分が上がるか”。そこに落とし込めるかが一番大事だと考えてる。」

 

 

04 | 「社会」との関わり方は?

 

木村:「貴金属を扱ってる限り、社会と繋がってる感はめちゃくちゃあります。金の相場を追ってると、世界情勢まで見える。」

木村:「お客さんのニーズの元って、やっぱ社会情勢なんですよね。今タイトだから…って時に、法外な量の金を使うリングを作るのって、たまに申し訳なさもある。でも金っていい素材だから楽しんでほしい。じゃあ“高くても身につけたい提案”を考えるのが、むしろ楽しいんです。ミックスで金を一部使うだけで、高級感も気持ちも格段に上がるマジックがある。それをちゃんと伝えたい。ちょっとしたキッカケで物の見え方も変わるから。」

島田:「商売をしている以上、社会と切り離されることはないですよね。」

木村:「だから私は、“モノだけ”じゃなくて、社会の空気も含めて背負って渡す感じ。ジュエリーってファッションアイテムだけじゃない、っていう距離感で社会に関わっていたいんですよね。」

写真 左 : Soil K10YG DIAMOND EAR CUFF
写真 中 : MINORI”コレクション
写真 右 : CONTOURS PEARL BANGLE

 

05 | 「これからやっていきたいこと」は?

 

木村:「もっと多くの人と関わっていきたいです。今って、私を受け入れてくれてる“一部の人たち”の前にしか立ってない気がしてて。もっとフィールドを広げて、全く自分のことを知らない人達に対してもチャレンジしていきたい。ジュエリーじゃなくても、いろんなプロダクション、アートやデザインも、もっと学びたい。」

島田:「その向上心、ほんとすごいですよね。ENEYも同じで、もっと多くの人に知ってもらって、ワールドワイドに出ていきたい。日本のブランドの価値を広げていくっていう意味でも、木村さんのスタンスとすごく重なる。」

木村:「同じ世界にずっといるのが怖いんです。それが続くとは限らないし、“安定”って思い込んでるだけかもしれない。だったら止まらずに動いて、常に新しい環境に自分を置いていくほうが、結果的に自分も成長できるし、不安も小さくなる気がして。」

木村:「留学した時も、正直すごく大変で、恥ずかしい思いもいっぱいしたんですけど、その分、吸収できることは全部吸収したいと思えたし、“世界って広い”っていう実感が持てた。それって、今のモノづくりにもすごく影響しているし、これからもずっと大事にしたい感覚です。」

 



ENEYの“循環”っていうテーマは、単に素材の話だけじゃなくて
人の想いや経験も含めた循環だと思ってる




島田:「ほんと経験ですよね。自分が動いた分だけ視野が広がるし、そのエナジーって、自分の中に溜めておくだけじゃなくて、ちゃんと外にも出ていくものだと思う。」

木村:「そうですね。自分が得たものを、ちゃんと次に繋げていくというか…。」

島田:「そう、自分のエナジーを、子どもたちのような次世代にも循環させていくっていうことが大事だと思っている。ただ“与える”っていうより、自分が体験してきたことや感じたことを、そのまま次の世代に渡していく。そうすると、その人たちがまた新しいエナジーを生んでくれる。」

木村:「自分の娘にも、できるだけ広い世界を見せてあげたいと思ってます。自分の価値観だけじゃなくて、いろんな文化や考え方に触れてほしい。そういう経験が、その子自身の選択肢を増やすと思うので。」

島田:「ENEYの“循環”っていうテーマは、単に素材の話だけじゃなくて、人の想いや経験も含めた循環だと思ってる。ブランドを通して生まれたエナジーが、人から人へ、そして次の世代へと繋がっていく。その流れを、これからももっと強くしていきたいです。」

木村:「はい。自分の中で生まれたものを、ちゃんと形にして外に出して、それが誰かのエナジーになる。その連鎖の中にいられること自体が、すごく意味のあることだと思ってます。」

島田:「結局、“作る”って未来を作ることだからね。その先にいる人のことを考えながら、どれだけエナジーを渡していけるか。そこに挑戦し続けることが、これからやっていきたいことなんじゃないかな。」